経理の経験がなくても帳簿の記帳はできますか?
Q: | 私は、経理の経験がないのですが、記帳は自力でできるでしょうか? |
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結論から言うと、
「入出金の記帳は可能ですが、その他の記帳をするのは難しい」
です。
詳細を説明するために、
まずは、前提となる知識を整理したいと思います。
記帳作業は、
大きく分けると、次の2つに分けられます。
- 1.現金や預金の入出金についての記帳作業
現金でお金を払ったり、
会社の口座からお金を支払った場合に、
「お金を支払った」という事実を、帳簿に記録する必要があります。例えば、
- 田中商事への売上代金として、
1/31に、普通預金に100万円振り込まれた。 - ビックカメラでプリンターを購入し、
2/5に、現金5万円を支払った。
というような取引を一つ一つ記録していきます。
この記録をすることで、
- 今、会社の現金や預金がいくらある(はず)なのか?
- 入出金の原因は何か?
(例えば、売上による入金は合計でいくらか?
備品の購入額は合計でいくらか?)
がわかります。
- 田中商事への売上代金として、
- 2.現金や預金の入出金「以外」の記帳作業
実際に、税金を計算するためには、
現金や預金の入出金がない場合でも、
記帳をしないといけない場合があります。例えば、下記のようなものがあります。
- 売上代金について、未入金だが、
税金計算の上では「収入」に入れるべき取引の記録 - 仕入代金について、未払いだが、
税金計算の上では「経費」に入れるべき取引の記録 - 去年購入した車について、
去年支払済みなので、今年は支払っていないが、
税金計算の上では、今年の「経費」に入れるべき取引の記録
(=いわゆる、減価償却費の計上)
これらの取引では、
期中に現金や預金の入出金が「ない」にもかかわらず、
帳簿に記録をしないといけません。- 売上代金について、未入金だが、
入出金の記帳は誰でもできます
さて、これを踏まえて、
最初の質問に対して、より詳細な回答をすると、
次のようになります。
- 「1.現金や預金の入出金についての記帳作業」の場合、
複式簿記の知識はほとんど不要です。
(入力方法をうまく選べば)お小遣い帳感覚で入力できますので、
ほとんどの取引は、誰でも簡単に処理できます。 - 「2.現金や預金の入出金以外の記帳作業」は、
簿記や税金の知識を必要とします。
ですから、素人が完璧に処理を行うのは難しいです。
もし、
自力で申告書まで作成したい、という場合には、
上記「1.」「2.」を全て、自力で行わないといけないため、
経理・税金の知識のない人だと、
正しく処理するのは難しいと思います。
弊社にご依頼される場合
弊社に決算・申告業務を依頼して頂く場合、
記帳代行のご依頼の有無に関わらず
「2.」の記帳作業は、弊社で行います。
そのため、
自力で記帳をしよう!という場合であっても、
記帳作業をしていただくのは、
「1.現金・預金の入出金」の部分だけということになります。
これだけであれば、
上で書いたとおり、
経理の経験がない方でも、問題なく記帳作業はできると思います。
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