増資をしたいので、方法や注意点を教えてほしい
Q: | 増資をしたいのですが、方法・注意点を教えてください。 |
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増資は、
概略的には、次のようなステップで進められます。
- 株主総会等で増資の意思決定を行う
- 増資を引きうける人が、会社の口座に資本金相当額を振込む
- 登記のための書類を作成する
- 法務局に届出をする
- 税務署等に必要な届出を行う
これらの手続きは、
弊社を通じて、提携司法書士に依頼することが可能です。
また、
委託する報酬がもったいない、
と思われるようでしたら、
法務局等と相談する時間さえ確保できれば、
(貴社が)自力でもできると思います。
どちらがいいか、遠慮なくお知らせください。
増資を行う場合の注意点
増資を行うにあたっては、以下の点に注意が必要です。
- 増資の登記に、コストがかかります
増資の登記を行うためには、
増資額×0.7%の登録免許税がかかります。
(例えば1,000万円の増資をすると7万円の登録免許税がかかります。)さらに、登記を司法書士等に発注される場合には、
委託報酬がかかることになります。- 増資をすると、毎年の税金が上がる場合があります
毎年の税金の中で、
払込資本に応じて、税額が増えるものがあります。例えば、地方税の「均等割」という税金は、
払込資本が1,000万円を越えると税額が上がります。
(例えば、東京都の場合、年間7万円→年間18万円に上がります。)他にも、資本金が上がると、
税負担が増えるケースがあり、
少なくとも税金の面からは、
増資をして良いことはありません。
ですので、
増資に、コストをかける価値があるか、事前の検討をおすすめします。
本当に増資しないといけないのですか?
・・・と、ここまでは、よくあるQ&Aなのですが。
本題は、ここからです。
実は、増資の相談をお受けした中で(体感で)90%は、
社長は、増資をしないといけない、と思い込んでいたが、
実は、他の手段を用いたほうがいい
ケースでした。
典型的な例を見て頂こうと思います。
社長: | 増資をしたいのですが、方法・注意点を教えてください。 |
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私: | わかりました。 でも、そのご回答をさせて頂く前に、 いくつか質問をさせていただいてもいいでしょうか? |
社長: | はい。 |
私: | なぜ、増資をしようと思ったのですか? |
社長: | 会社の資金がなくなってきたので、 会社にお金を入れようと思ったんです。 それには、増資したほうがいいですよね? |
私: | 会社にお金を入れたいだけならば、 増資ではなく、貸付という方法もあります。 |
社長: | なるほど。 増資と貸付とでは、どういう違いがあるのですか? |
私: | 100%社長が株式を保有されている場合だと、 増資でも貸付でも、実質的な違いはありません。 ただし、 増資をすると、 このページの上部で書いたような、 様々なコストがかかりますが、 会社へ貸付をするだけなら「タダ」です。 このようにコストが大きく違いますので、 今回は、貸付のほうがいいと思います。 |
社長: | わかりました。 それでは、貸付をする方法を教えてください。 |
私: | はい。貸付をするためには・・・(以下略) |
他にもいくつかのパターンはあったのですが、
増資をしたい、というご相談の90%は、増資をしないでも済むケースでした。
ということで、
「増資をしたい」というご相談に対する、典型的な回答は、
増資はおすすめしないので、
まずは、他の手段で代替できないか考えてみてください
ということになります。
ぜひ、参考にしてください。
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- 記帳についてのQ&A
- 無申告・複数年申告についてのQ&A
- 会計処理についての一般的なQ&A
私のお客様にインタビューをして、ありのままの意見をお寄せ頂きました。
まずは、ご覧ください!