役員報酬を定量的に決める方法
役員報酬の水準は感覚で決めてはいけません
役員報酬を決める際に、こんな感じで、なんとなく決めていませんか?
・法人の利益が出ないように役員報酬を決める
・生活費に基づいて決める
もちろん、それぞれ、感覚的には一理ありますが、残念ながら本当に望ましい役員報酬の水準にはなっていないことも多いのです。
法人の利益が出ないように役員報酬を決めると損をします
法人税のほうが所得税よりも税率が高いから、法人税が0になれば税負担が最小化される。
だから、役員報酬は法人の利益が出ないように設定すべき、という説があります。
でも、このとおりに設定すると、あなたは損をします。
理由は社会保険料の存在です。
確かに、税金の負担は、法人を赤字にすれば最小になるのかもしれません。
でも、逆に社会保険料負担は増大してしまうのです。
その分、将来の年金が増えるんでしょう?と思われるかもしれませんが、実は、社会保険料の中でも将来に全く影響のでない健康保険料負担が急激に増加していきます。
ですから、社会保険料負担が増しても、あなたにとって、ほとんど得にはならないのです。
生活費に基づいて決めるのは論外
自分の生活費の水準に合わせて役員報酬を決める、というのもよく聞く話です。
でも、こんな方法では、結果的に税金・社会保険料負担が最適化されません。
なぜなら、最適な役員報酬がいくらかは、利益の状況により、ほぼ決まってしまうからです。
生活費がいくらかかるかは関係ありません。
やはり、基本的には、役員報酬は利益の最適化をはかるために、適切な水準に設定すべきです。
もちろん、起業当初等、利益水準がまったく読めない場合には、役員報酬を決めるにあたって、生活費もある程度参考にして決めるときもあります。
でも、それは、あくまで暫定的に決めるだけです。
事業が軌道に乗ってきたら、役員報酬を決めましょう。
役員報酬シミュレーションツールを使って最適役員報酬を算定
当事務所では、所長自ら、役員報酬と税金・社会保険料負担をシミレーションするツールを作りました。
このツールを使いながら、あなたの会社の最適な役員報酬の水準を決めていきたいと思っています。
特に、忘れがちなポイントが、実際の利益が予想利益とずれたとしても租税負担が大きく変わらないように役員報酬を設定する、という点です。
役員報酬は期首時点での1年間の利益予想に基づき決めます。
でも、実際の利益は、予測と一致するはずがありません。
ですから、多少利益がぶれても租税負担が大きく変わらないように役員報酬を設定する必要があるのです。
役員報酬の設定の仕方によっては、突然租税負担が跳ね上がる場合もありますので、素人判断は禁物ですよ。
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